No.325
1/21から2/20までに出版されたSF本のリスト。P.121に『続・ひでおと素子の愛の交換日記』が掲載されています。
続・ひでおと素子の愛の交換日記 著＝新井素子・吾妻ひでお／２０６頁／２・10刊／９９０円／角川書店／エッセイ集
P.204に「正しいぬいぐるみさんとの付き合い方」を絶賛する投書あり。
（前略）
さて、いろいろとおもしろいものがあったなかで、一番すごかったのが、新井素子さんの「正しいぬいぐるみさんとの付き合い方」。
こ、これは一体、なんなんですかあ。
といっても怒っているわけではなく、はっきりいって大笑いしてしまいました。
私はこれを読み続けるために、このあとのＳＦマガジンを買い続けたといっても過言ではない！
まだ完結していないので、あーだこーだというのはよくないと思いますが、それにしてもすごい。
そーかそーか。新井さんのあの、読む者の感性に”ねえそうでしょ”と訴えかけてくるような文章は、こういう精神構造から生みだされてきていたのか。うーむ。
まず、バリエイションに驚きました。こんなものまであるのですか。「今うまれたばかりのごきげんザウルスのぬいぐるみ」うう。「えんどうの莢のファスナーをあけると中から豆のぬいぐるみ」ぐぐ。
知らなかった。全然知らなかった。私の世界観は狭かった。
第二回はもっとすごい。
思春期における社会の圧力。なるほど。そして、ぬいぐるみさんだって痛いんだという叫び！ そのとおりだ。
さらに、ぬいぐるみさんの前でしちゃいけないこと。
きわめつけは、ぬいぐるみが拗ねる！
これはやはり、ぬいぐるみのことをよく知らない者にとっては、センス・オブ・ワンダー以外の何者でもありませんよ、ほんとに。
第三回でも腰を抜かしました。写真を見て……。
下の名前を隠されたら、どれがどの子かさっぱりわからない。でも新井さんには一目瞭然らしい。私、素直に驚いてしまいました。
一体この先この話はどうなっていくのでしょう。楽しみなような恐いような。
第四回期待してます。あ、それから、このエッセイ是非本にして下さい。ぬいさんの写真、いっぱい入れて。
（住所氏名は略）
＊
「正しいぬいぐるみさんとの付き合い方」に多くのお手紙をいただき、どうもありがとうございました。
いやあ、ぬいさんファンっていうのは結構いるもんですね。お便りの中にも、「うちも十匹以上のぬいさんを飼ってる」とか「奥さんと三人で川の字になって寝てる」などという方もいるみたい。また「このエッセイによって、ぬいぐるみさんに目覚めました。これからはぬいさんを大切に扱います」などという方も多かった。他ならぬ私もこのエッセイを担当して以来、道を歩いていても、ついショーウインドの中のぬいさんに目がいってしまって……。なんて影響力の強いエッセイなんだ！
ところでお便りの中で、ぬいさんの定義などについての質問が多かったため、番外編として近々「Ｑ＆Ａ特集」をやる予定です。どうしても聞いておきたいことがある方（ぬいぐるみさんに関して）は、お早めにお便りを下さい。では、また。（加）