小説推理1984年1月臨時増刊号
『カレンダー・ガール』は20歳を越えた女の子にしか受けてくれず、『通りすがりのレイディ』でファンになった15、6歳のファンはいっせいにつまらないと叫んだ、男の子も全然だめだった、とのこと。(P.16）
『ブラック・キャット』はまだSFになっていないだけ、全部で12部あって第9部からSFになる、との発言あり。また、SFじゃないものを書くなら恐怖小説を書きたい、とも。（P.23）
「めずらしいでしょ？」
わたしは大きく首を横にふった。
「い──いえ、中古のBMW乗りまわしてほとんど一年中バーバリのコート着てる人とか、髪が忌野清志郎みたいにツクンツクンの人とか、スタイリストとしか思えないSF作家とか、顔が猫で胴体が蛇のぬいぐるみを年中ルイ・ヴィトンのバッグに巻きつけてる女流作家とか、仕事が超多忙で三日で数時間しか眠れないのに原田知世の同人誌を作っているマンガ家とか、会うと必ずダジャレを連発してにらめっこをはじめる編集者とか、風間杜夫とコンピュータに熱を上げてる少女小説作家とか、いっぱいいるんですよね。だから安心してください」
「顔が猫で胴体が蛇のぬいぐるみを年中ルイ・ヴィトンのバッグに巻きつけてる女流作家」って、僕が知ってるかぎりでは新井素子さんしかこの地球上には存在しない。