第34回日本漫画家協会大賞受賞記念
「祝辞」の執筆者は下記の方々です。（アイウエオ順）
赤井孝美／青木光恵／ＡＺ／阿素湖素子／英保未紀／新井素子／石井英明／石原理／一本木蛮／井出聡司／井上浩一／大石容子／沖由佳雄／小口宏／Ｍ氏／堅田浩二／菊地成孔／倉田わたる／悟東あすか／小本田絵舞／佐川俊彦／佐藤大輔／曽根忠穂／大徳哲雄／高千穂遙／とり・みき／ながの暁齋／仲村明子／中山星香／西川伸司／葉影立直／春菜ななこ／破李拳竜／藤本孝人／Dr.F.V.Mantei／前田裕之／牧紀子／真柴順／眞根木良／吉岡平／米沢嘉博／渡空燕丸
新井素子さんによる祝辞です。「私小説の類」は嫌いなのにこの漫画は凄い、傑作、とのこと。
『漫画の手帖』で連載されたリレー漫画「ぬいぐるみ殺人事件」に関する文章に新井素子さんの名前が登場してきます。
特に20年程前、私共で無謀にも漫画界の第一線でご活躍の方々に（原稿料なしで）リレーマンガを描いていただくという企画、（タイトルが「ぬいぐるみ殺人事件」連載第一回目が文・新井素子さん、絵・ふくやまけいこさん。第二回がとり・みきさん）吾妻先生には第三回を描いていただいたのですけど、他の先生方にお願いをする際、「吾妻先生も書いて下さるんです」とつけくわえれば、「あっ、吾妻先生が描くなら私も参加します！」と、その場で快諾して下さる！！
新井素子さんがデビューした「奇想天外」誌の編集長であった曽根氏よりの祝辞です。
ブレイクした吾妻ひでお氏と素早くコンビを組んだのが、「奇想天外新人賞」でデビューした、当時はまだ二十才になったばかりの新井素子さん。新井さんと吾妻さん合作の『愛の交換日記』が雑誌連載され好評を得、しばらくは新井素子、吾妻ひでおのブームが続くのです。女の子独特の感性に充ちた言文一致体で描くＳＦ作家とカワイゲなタッチのキャラクターからパラレルな世界を描き出すマンガ家が、当時漂っていたＳＦ的風潮にぴったりとマッチしたのです。
吾妻先生の作品との出会いは、新井素子先生の小説のカバーイラストだったように思います。最初に思い浮かべたのが「…絶句」の表紙ですね。
（蛇足の注）「失踪日記」一四三頁に出てくるのは、前任の担当者。わたしは、新井素子さん「吾妻さんのこと」（新現実vol.3）にでてくるしゃべらない編集者。
”新現実vol.3”は正しくは『comic新現実』vol.3のこと。
〈nakaさんより品物を頂きました。ありがとうございました。〉