P.165に「新鋭書下ろしSFノヴェルズ」の広告が掲載されています。
●いま、ＳＦ界に新たな息吹き――
新鋭書下ろしＳＦノヴェルズ 早川書房
俊英８人が競う、注目のラインナップ！
●１月発売開始（２点同時発売）
神林長平 あなたの魂に安らぎあれ
人間が住む地下の破沙空洞市とアンドロイドが住む地表の門倉京、このふたつの社会の安定が破られる時が来た！
水見稜 夢魔のふる夜
十七世紀初頭、動乱のヨーロッパで、天文学者ケプラーが出会った美少女ワラニアは、はたして幻だったのか……
●以下毎月１点刊行
岬兄悟 風にブギ
大原まり子 機械神アスラ
谷甲州 エリヌス−戒厳令−
森下一仁 闇にひしめく天使たち
夢枕獏 上弦の月を喰べる獅子
新井素子 ……絶句
これが第一回の広告です。実際の刊行時とタイトルがほぼ同じになりました。ちなみに『・・・・・絶句』の点点はここでは六個です。
P.325に掲載された読者投稿に新井素子さんの名前が出て来ます。
前略、はじめてお便りさしあげます。
あの「奇想天外」が休刊して、はや一年が過ぎ、ようやっと貴誌にて谷甲州氏と再会できました。感激の至りであります。
私、以前より、氏を「奇天」の生んだ三大新人の一人と考えております。すなわち、夢枕獏氏、新井素子氏、そしてこの谷甲州氏です。その力量は前者二名に勝るとも劣らず、その個性は、いよいよ魅力的です。今まで忘れられていたのが、そもそもおかしいのです、ハイ。
いやぁ、しかし全く心配しました。獏さんも素子さんも活躍してるのに甲州氏だけがなかなかでてこない。まさかとは思いつつも、やはり貴誌編集部の目を疑りたくもなりました。けれどやっぱり天下のＳＦＭ。やってくれました。本当にありがとうございます。あたしゃもう、うれしくてうれしくて……。
これからも新鋭の作品、よろしくお願い致します。
失礼なことを書きました。申し訳けございません。では又……。
Ｐ・Ｓ 前回のコンテストに最後まで残っていた牧野ねこさんは、甲州さんと同期に「奇天」で佳作になったあの牧野さんでしょうか？ 厳しいんですね、ＳＦって……。