新井素子研究会 > 登場物リスト：書籍 > ときめきイチゴ時代

ときめきイチゴ時代

〈ティーンズハートの1987-1997〉

書誌情報

【文庫】

• ［著者］花井愛子
• ［出版社］講談社（講談社文庫）
• ［発行日］2005/10/15
• ［ISBN］4-06-275228-X
• ［PAGE］318
• ［価格］590円 + 税
• ［アートディレクション／カバーデザイン］福田高行
• ［イラストレーション］中本陽子
• ［著者写真撮影］高橋幸生

講談社X文庫ティーンズハートの立ち上げから中核作家として活躍していた著者が、当時の自分を振り返り、そこで何が起こっていたのかを語ったエッセイ。

収録内容

• まえがき
• 前身のこと。／コピーライター・漫画原作・児童ジャンル・ノベライズ
• スタートのこと。／たのしい幼稚園・少女フレンド・コバルト・オリーブ
• 工夫のこと。／名作文学・マンガ雑誌・官能小説・文庫
• 制作者のこと。／3局企画部・文芸局・男性コミック誌・ミュージカルスタッフ
• ディレクションのこと。／パッケージ・リサーチ・自主コンペ・チームワーク
• 仲間のこと。／新年パーティー・独立系・企業事情・昔話
• 役割のこと。／編集作業・マーケティング・セルフプロデュース・31歳
• ブームのこと。／ヒット商品・10代少女・ブランド・露出度
• 販促のこと。／総合エンタメ・市場拡大・パートナーシップ・フェードアウト
• キャラクターのこと。／隣人・ジャニーズ系・中高校生・団塊ジュニア
• 傍観のこと。／17歳・停滞期・スーパースター・純愛
• 可能性のこと。／別名・大人の少女小説・手書き・継続
• 花井愛子の「こんなに書いて働いてました！」リスト
• ゲストメッセージ・ティーンズハートと花井愛子と「私」
  • かわちゆかり
  • 折原みと
  • 文月今日子
  • 三浦実子
  • さとう智子
  • くりた陸
  • 志水佳子
  • 高田タミ
  • あべさより
  • 花井愛子
• あとがき

新井素子関係の内容

「スタートのこと。／たのしい幼稚園・少女フレンド・コバルト・オリーブ」の章、P.52に新井素子さんの名前が出てきます。講談社X文庫にティーンズハート部門を立ち上げる際、著者はこのように思ったようです。

ティーンズハートは、恋愛に興味のある10代少女に、まずは対象を絞りこむ。

少女マンガのラブストーリーを読む女の子たちを、引っぱる！

私は、そう狙いを定めた。

ライバル、というか、目標は”老舗”のトップブランド、コバルト文庫だ。あの頃、敵なし状態だったコバルト文庫である。それはもう、伝統の力だ。毎月、キラ星のように、魅力的な作品が数多く並ぶ。久美沙織、新井素子、氷室冴子など、スター作家も大勢だ。新人だって、続々出てきている。

不意にヘロヘロと登場したティーンズハートの、ハンパで地味な新刊展開じゃあ、とても太刀打ちできっこない。

ティーンズハートが創刊した1987年に、新井素子さんはコバルト文庫から「星へ行く船」シリーズの最終巻『そして、星へ行く船』を出版しました。少女小説界におけるその名声未だ衰えず、という時期だったと思われます。