裏表紙の内容紹介より。
まだ”常識”っての持ってます？ もうメンドクサイから、俺の”初恋”の話しちゃうね。よかったら腰抜かしてね。現実に恋愛って存在しないんだよ。みんなサ、救済の”宗教”と恋愛をゴッチャにしてるんだよね。男って、恋すると”天使”になっちゃうし。それでもまだ、あなたって”常識”を持ってます？
書き出しの文章がこれです。
えっと、新井素子です（ウソ）。
これはもちろん、新井素子さんの「あとがき」の書き出し「えっと、あとがきです」を意識したものでしょう。
ちなみに、1986年には既に書き出しが「あとがきであります。」に変わっているのですが（→「あとがきの書き出し一覧」）、当時の認識として新井素子と言えば「えっと、〜」というのが根付いていた様子が伺われます。
※2006年刊行のソフトバンク文庫版にはこのあとがきは収録されていません。その後、20014年に文庫ぎんが堂（イースト・プレス）より刊行された『恋愛論 完全版』では、この講談社文庫版あとがきとソフトバンク文庫版あとがきが二つとも再録されました。