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ポーの一族

書籍

• ［著者］萩尾望都
• ［出版社］小学館（フラワーコミックス、叢書、文庫）

登場作品

エッセイ：「マンガのおはなし」

• 【収録】『新　ひでおと素子の愛の交換日記3』／『ひでおと素子の愛の交換日記3』
• 【ページ】文庫版P.52

初めて、自分で読みたいって思って漫画を読んだのは、中学一年のことでした。

（中略）

きっかけは、確かSFマガジンの書評欄か何かで、鏡明さん（だと思う。何せ十年以上昔のことなので、記憶が……。鏡さん、間違ってたら、ごめんなさい）が、萩尾望都の『ポーの一族』をほめてたやつを読んだからだと思うんですよね。

（中略）

そうして、かなり挑戦的な気分で読んだ『ポーの一族』が――おっもしろかったんだよお、すっごく。

『SFマガジン』で『ポーの一族』を紹介したのは鏡明でなく風見潤だった、とあとがきで訂正されている。

この回に名前が登場する漫画家は、萩尾望都、大島弓子、竹宮恵子、水島新司、ちばあきお、いしいひさいち。

対談：石森章太郎vs新井素子「SF人間に花束を……」

• 【掲載】『WINGS　第2号』
• 【ページ】89
• 【収録】『ネバーランド・バーティ　新井素子と15人の漫画家』

新井　わたしが中学生のころに、もう萩尾さんとか竹宮さんとかが一流の現役だったんです。もともとSFが好きで、『SFマガジン』を読んでいて、萩尾さんの『ポーの一族』がすごい、とかいう記事を見て、それで少女マンガを読みはじめたんです。

小説：「二分割幽霊綺譚」

• 【収録】『二分割幽霊綺譚』
• 【ページ】単行本版P.217／文庫版P.246

確かに、ヴラム・ストーカーの描くドラキュラは、やたら力が強かった。吸血鬼カーミラは、砂姫風美少女、チョコレートか何か飲むだけで、食事はしなかった筈。（もっとも俺思うんだけど、チョコレートって、やったらカロリーあったんじゃないっけ？）俺萩尾望都の描くメリーベルなんて、ふれたらこわれそうなイメージがあった。クリストファー・リーだったっけ？、とにかく昔映画で見た吸血鬼は、何か妙にセクシーだった。

文中に登場する「メリーベル」とは、『ポーの一族』の登場人物です。主人公の斉藤礼朗／礼子さんは、意識的には男性ですが少女漫画は読んでいたみたいですね。

対談：「新春初笑い対談　竹宮恵子 vs 新井素子」

• 【掲載】『月刊OUT　1984年2月号』
• 【ページ】50

米沢　新井さんは、やはり小さいころからマンガがお好きで…？

新井　いや『SFマガジン』で、萩尾望都さんの『ポーの一族』がおもしろいという記事を読んで、『別冊少女コミック』を読み出したのが始まりですね。中学2年のころです。

竹宮　遅い方なのね。

新井　とにかくその『別冊少女コミック』がすごくおもしろくて、夢中になりました。

エッセイ：『魔界医師メフィスト　海妖美姫』解説

• 【収録】『魔界医師メフィスト　海妖美姫』
• 【ページ】233

萩尾望都さんのとても美しい、すでに古典になった少女まんがに、『ポーの一族』って奴がある。吸血鬼の話なんだけど……これはもう、しみじみ、哀しい程に、美しい。

『ポーの一族』単行本

フラワーコミックス版・全5巻

※「マンガのおはなし」に登場するのはフラワーコミックス版。

小学館叢書・全3巻

小学館文庫・全3巻