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SFアドベンチャー　1985年1月号

No.62

書誌情報

大特集：「ウルフガイ」

新井素子関係の内容

コメント：ウルフガイに捧ぐ（P.68-73）

P.69に新井素子さんの談話「アダルトウルフが好き」が掲載されています。中学生のときに平井和正邸を訪れた時のエピソードや「ウルフガイ」シリーズへの思い入れが語られています。

読者コーナー：「ピット・イン」（P.182-185）

新井素子ＦＣ「プシキャット」会誌「プロージット増刊号３」発行のお知らせ（P.184）

長く発行できなかった、一般ファンの方々用のプシキャットの会誌が発行となりました。

◎内容　素子さんについて色々なお話、作品、キャラベスト３、会員さんによるオリジナル他

◎体裁　Ｂ５判・手書きコピー・二十二頁

◎頒価　四百円（送料共。無記名小為替で）

コラム：ＳＦから科学へ（25）（P.191）

科学情報ページ「サイエンス・スクランブル」に掲載されたコラムです。新井素子さんの『二分割幽霊綺譚』について言及しています。

ロリコンが少年になりそこねた大人の願望充足装置とすれば、少女とは大人という枠組を突き抜けようとする非処女女性の持つ唯一のエントロピー縮小装置だ。少女という装置は目前の欲動を追い求めるフェミニズム運動を足下にも寄せつけず、男性と女性の迫間に小さくも奥深い裂目をしっかりと刻み込む。

新井素子の生みだしたキャラクターの中でも一際異彩を放つのは奇妙に倒錯した物語構成を持つモダンホラーの佳作『二分割幽霊綺譚』の主人公斎藤礼子だろう。中二まで男として育てられ、途中から女になった礼子とは、エントロピー縮小装置として機能するために、霊化した身体を二分割されてしまう。男と女とを非因果的に区別するこの裂目の思想は、男女の性差を連続体として捉える最近の研究（『オムニ』12月号）とも通底する。（S2）

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