新井素子掲示板過去ログ

のちにムール王朝の開祖となるカトゥサ・ディアスですが、小説中の記述だと、王
妃との間に１人、妾妃プシケとの間に３人の子をなした、となってます。
で、気になるのがその王妃が誰か、ということなんですが……。

初め僕は、後に併合される東の国のディミダ姫かな、とも思ったんですが、「文庫
版のためのあとがき」で素子さんによって明確に否定されてます。
たしかに彼女は《ディア》を持っていない。
「あとがき」には続けてこうあります。

で、まあ、そこで、カトゥサが次代のディアナかディアスを得るためには、倫理的
に山のように問題がある、とんでもない手段をとらざるを得なくなります。シシス
王朝が、《ディア》の呪いのためにゆがんでしまった家系だとすると……出だしか
らして、ムール王朝は、もっともっとゆがんだ家系になってゆきます……。

このお話の時点で《ディア》を持つ女性って一人しかいないんですけど。
とすると、やっぱり、そういうことなんでしょうか。
て、てづかおさむ……。（意味なし）

>このお話の時点で《ディア》を持つ女性って一人しかいないんですけど。
>とすると、やっぱり、そういうことなんでしょうか。
>て、てづかおさむ……。（意味なし）

これってつまり、母親と、ってことでしょうか？
頭悪くってすいません…（行間が読めない・推理力もない）m(_ _)m

>これってつまり、母親と、ってことでしょうか？

それが妥当な読みかな、と思いました。
ディアをひく姫は一人しかいない。で、次代のディアナかディアスを残すために「倫
理的には山のように問題のある」結婚をする、となると……。

ただし、これも可能性の一つにしかすぎないとは思います。
なんつっても、新井素子さんはＳＦ作家であり、この物語はファンタジーの皮をかぶ
ったＳＦです。
「論理的な帰結、もしくは推理」を嘲笑うかのように超論理的な手段をとることもで
きそうに思います。

『ラビリンス』の話になりますが、（ここからは『ラビリンス』のネタバレがありま
す。要注意）あの世界は、すでに失われてしまった過去において、神のような”人間
と猛獣のキメラ”を作ることができるくらい遺伝子工学が発達していたようです。
で、新書版『ラビリンス』のあとがきだったかと思いますが、その失われた文明を神
とトゥードが発掘（または再現？）してしまい、その結果として半島で起こった統一
戦争は、中世くらいの技術レベルしか持たない人々の中にいきなり近代兵器（戦車と
かミサイルとかね）が登場する、なんとも奇妙な戦争になってしまう、という記述が
ありました。
するってぇと、戦争の勝利者であるはずのカトゥサがその技術を無視するわけがな
い。

となると、例えば、蘇えった古代の遺伝子加工技術を使って、年齢的に子供を産むの
に無理があると思われるカトゥサの母君のクローンをつくり、その若いクローン人間
とカトゥサが結婚する、とか。
さらにこんなことも想像してしまいました。
カトゥサ自身のクローンをつくる。ただし、性別を換えて。で、その女カトゥサとカ
トゥサ自身が結婚する、と。
どちらもディアをひいていることには間違いないわけで、次代のディアナ、ディアス
はばっちり残すことはできるわけです。
た、たけみやけいこ……。（意味なし）